おばあちゃんに学ぶ、豊かな暮らしの知恵
こんにちは、地方在住の専業主婦、なちゅです!
前回はリフォームのためにアパートの部屋を明け渡すまでの、短期間での引っ越しについて、反省を交えながら準備で気を付けるべきポイントをお話ししました。
今回は、そのリフォームの間の1か月、夫のおばあちゃん(86歳)と一緒に暮らし、そこで教えてもらったたくさんの生活の知恵についてお話ししたいと思います。
夫とおばあちゃんと私
ぐだぐだの引っ越しで色々とケンカもしましたが、なんとか無事に仲良くおばあちゃんの家に引っ越してきた夫と私。
彼女のお家は、私たちのアパートから車で15分のところにある、庭付き2階建ての一軒家です。南向きで縁側があり、とっても日当たりのいいお家。毎日、夕方までリビングの電気もエアコンも付けなくて大丈夫なほどです。寒い冬の2月でも、日中は暖かいところが素敵!
おばあちゃんは、私の義母である夫の母を含め、4人のお子さんを働きながら育ててきた偉大な女性です。さらに、お世話をしたのはご自分の子どもだけではありません。夫を含めたたくさんの孫たち、病気で入院した親戚、そして6年ほど前に亡くなったおじいちゃん…。彼女の家族の多くが、おばあちゃんにたくさんお世話になったそうです。
特に夫は小さい頃からおじいちゃん、おばあちゃんっ子。小・中学校の間おばあちゃんはほぼ毎日、仕事で忙しかったご両親の代わりにごはんを作りに来てくれていたのだそう。「おばあちゃんの味」で育ってきたと言っても過言ではありません。
私も、昔から自分のおじいちゃん、おばあちゃんと近くに住んでいて、可愛がられていたので、高齢者の方とお話しをするのはとても好きです。なので、新婚の夫のおばあちゃんとはいえ、すぐに仲良くなることができました!
こうして夫とおばあちゃんと私の、3人の穏やかな暮らしが始まったのです。
おばあちゃんがいてよかった!
とはいってもこの期間、仕事がピークに忙しかった夫はほぼ毎日21時以降に帰宅し、さらに毎週末には出張が入っていて、お休みもほとんど取れない状態。必然的に、おばあちゃんと私の2人だけの時間が長くなりました。
まったくの他人から家族になったばかりだったので、やはり気を遣う部分はありましたが、寂しがりやの専業主婦の私には、一緒に時間を過ごせるおばあちゃんはとてもありがたい存在でした。一緒にテレビを見たり、話をしたり、ごはんを作って食べたり、何気ないことですが、とても濃い時間を過ごしました。
おばあちゃんは健康を気にしてか、普段甘いものをあまり食べません。その横で私がばりばりお菓子を食べていても、にこにこ笑って見ています。たまに昼間、ちょっと「食べますか?」と声をかけると一口ぐらい食べてくれますが、夜は絶対に食べないおばあちゃん。でも、私が作るごはんはしっかり食べてくれます。
ごはんを作る相手がいるというのはとても幸せなこと。おばあちゃんは腰が曲がっていていらっしゃって、良くはなってきているそうですが持病のリウマチもあるので、基本的にごはんは私が作りました。いつも「美味しい」と笑顔で食べてくださって、とても作り甲斐がありました!
もちろん夫には毎日お弁当を作ったり、晩ごはんを用意しているのですが、今まで昼間は一人で適当に作って食べるか、前日の残り物を食べていました。それがおばあちゃんがいることで、ちょっと張り切ってラーメンにひと手間加えたり、炒め物を作ったり、料理も張り切って作るようになりました。
それに、時々おばあちゃんに教わって料理をすることも。私は揚げ物を作るのが苦手で、一人で作ったことがほとんどなかったのですが、唐揚げやてんぷらを一緒に作ることで自信がつきました!
他にもおばあちゃんから教わったことがたくさんあります。86歳で、一人暮らしをしていくのは大変なこと。腰が曲がっているのでなおさらです。それでも、おじいちゃんが亡くなってから来る日も来る日も、おばあちゃんが一人で生活できているのは、やはり多くの知恵を身に付けていらっしゃるからだったのです。
おばあちゃんの知恵袋その① 経済的!な一人暮らしの工夫
まず、 足腰が強くないおばあちゃんは、リビングからキッチンに移動するのも一苦労。そこで登場するのが、卓上の魔法瓶です。朝起きたらやかんでお湯をいっぱい沸かし、この魔法瓶に注いでおくのです。そうすることで、お茶を飲むときのお湯を沸かすためにいちいち移動する手間も省け、さらに経済的!
調べたところによると、電気ケトルでお湯を1リットル沸かすのにかかる電気代は、1回あたり約3.38円だそう。ガスの場合は役2.22円なんですって。しかも我が家が使っているプロパンガスは、都市ガスの2倍ほどかかるそう…。
私は1回ずつティファールややかんで沸かしたりしていましたが、夏でもホットコーヒーは飲みたいし何かとお湯は使うので、購入を検討中です。
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また、ペットボトルをうまく活用されているのにも感心してしまいました!寒い冬、私は寝るときにいつも湯たんぽを足元に置いています。いつも使っているのがこれ。レンジで3分ほどチンするだけでずっとあったかいのでお気に入りです。
しかしおばあちゃんは、湯たんぽを自分で作ってしまいます。必要なのは、
- タオル
- ホットドリンク用のペットボトル×2
- 輪ゴム
これだけ。あとは沸かしたお湯を上手にペットボトルに注ぎ、ふたをしてタオルでくるみ、輪ゴムで留めるだけです。おばあちゃんいわく、これで朝まであったかいのだそうです!
ちなみに皆さん、ペットボトルのふたが開けにくいときって、どうしてますか?力の弱いおばあちゃんはそんなときも、自分で開けなければいけません。これも、彼女は輪ゴムを使って簡単に開けてしまいます。
こうやって、輪ゴムをペットボトルに2重~3重に巻き付け、くるっと回すだけ。するとほとんど力を入れずに開けられます!
おばあちゃんの知恵袋その② 一人の時間を楽しむ!
一人暮らしが長いおばあちゃんは、趣味もたくさん持っていらっしゃいます。なので寂しさを感じることはあるようですが、「趣味に没頭しているとあっという間に時間が過ぎる」と仰っていました。
1つ目は、手芸。若い頃看護師をしていた彼女は、夜勤の休み時間、同じく看護師で手芸に詳しい人に教わりながらいろいろな作品を作ったそう。パッチワークや編み物など、今までの作品集を見せてくださいました!現在はあまりパッチワークはしないそうですが、過去に作っておいたものをクッションにしようと考えているそうです。
こんな可愛い毛糸のたわしもくださいました♡使うのがもったいなくて取ってあります(笑)
2つ目に、おばあちゃんが昔からずっとはまって毎日続けているのが漢字のクロスワード。毎月1冊買って、少しずつ解いていくのだそうです。私がいるときも、ちょっと時間があればメガネをかけて漢字辞書を片手に、問題に取り組んでいました。
3つ目は、手作りおやつを作ること。親戚からもらったあられ用の色のついたお餅を、ドラッグストアなどでもらう紙袋に入れ、レンジで1分ほどチンすれば、あら不思議。ひなあられのような、カラフルなあられの出来上がりです!もともとお餅に塩が振ってあるので、シンプルだけどとっても美味しい♡またある日は、お餅も焼いてくださいました。
多趣味なおばあちゃんの一人を楽しむ姿は、寂しがりでいつも誰かと一緒にいたい!と思いがちな私に大きな刺激を与えてくれました。こうやって没頭するものがあれば、時間なんて足りなくなるほど忙しくなるものです。
また気付いたことは、こんな風に手や頭を使う趣味がおばあちゃんには多いということ。最近では認知症の高齢者の方も多いですが、おばあちゃんには違います。もしかして私よりしっかりされてるかも…(笑)。きっと手や頭を頻繁に使っているからこそ、ご高齢でもこんなにしっかりしているんだとつくづく思いました。
おばあちゃんの知恵袋その③ 日々の記録をつける!
もう1つ、おばあちゃんから学んだことがあります。それは、毎日少しでも日記をつけること。彼女はその日あった出来事を、2〜3行にまとめてノートにきちんと記しているのです。
さらにすごいことは、日記の他にもう1冊ノートを用意し、慶事や弔事の際にいただいたり渡したりしたものや金額、その相手などを日付とともに細かく付けていること。こうすることで、次に何かイベントがあったときなどに、どの相手にどれぐらいの金額(や贈り物)をすべきか、一目でわかります!
私がこのブログを始めた理由の1つはまさに、このおばあちゃんの習慣に影響を受けたから。記録を付けるって、後で見返したときにその当時自分が考えていたこと、感じたこと、周りにいた人のことなどを正確に思い出せるので、とても大切な資料となりうるのです。こうやっておばあちゃんとのことを書いているこの記事も、そのときの生活についてきちんと思い出すための記録になることでしょう。
リフォーム終了!やさしい日々とのお別れ
そして、2月末。アパートのリフォームが終わりました!夫のお休みの日に合わせ、私たちはまたもとの場所に引っ越すことに。おばあちゃんとの穏やかな、やさしい日々にも終わりがきてしまいました。
引っ越しの日の夜。晩ごはんをおばあちゃんの家で食べてから、私たちはアパートに移ることになっていました。いつもと同じように、3人でテレビを見て笑い合いながらごはんを食べた私たち。
そのあとすぐ出発するのも名残惜しく、明るい雰囲気を作ろうとして、「アイス食べよう!おばあちゃん、食べますか?」と、断られるのを承知でオファーしてみました。すると、「…食べようかな」と、少し寂しそうに言うおばあちゃん。なんだか、この生活最後のごはんなんだなぁ、と私まで寂しくなってしまいました。
いつもなら、私たちがちょっと外出するときは家の中から「行ってらっしゃい」と言ってくれていたのに、この日は玄関までお見送りに来てくださって、その姿が小さくて寂しそうで、車の中で号泣してしまいました。。。
一緒に暮らす日々は終わってしまったけど、近くに住んでいるんだし、またちょこちょこ顔を出しに行こうね!そう夫と話し合いました。
今日も長文を読んでくださって、ありがとうございます!さて、次からはリフォーム後のアパート編に入ります。こうご期待!!